「プラモデルが好きだ!」 展示室


モノグラム 1/72 ボーイング NB-52B ボールズ8
 ウィキペによれば「ボールズ8は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が保有したNB-52B試験支援機である。(中略)「ボールズ8」の愛称は、機体番号52-0008に由来する。アメリカ空軍の慣例で、複数のゼロが先行する機体番号については、しばしばゼロをボールと見立て「ボールズ」と呼ばれる。」と書かれています。

 このキットはベースの爆撃機仕様のB-52Bのキットに右翼に実験機を吊り下げるパイロンを追加、胴体横のカメラや観測ドームなどのモールドを追加し、尾部の銃座を取り払って、子機のX-15とセットにして売り出されたものでありますが、省略されてしまっている部品も多く、ネット上に豊富に出てくる実機の写真と比べられると苦しいので、どこまで追加して手直しするかが作る側の甲斐性というところです。

少ない部品でそれらしく組上がるのは古いモノグラムキットのよいところでありますが、組み立て説明書のガイドも甘いうえに、デカールも手直しが必要で、実機の写真をもとにあちこち修正作業が発生し、なかなか苦労させられました。(例えば国籍マークについて組説では胴体側に大きい方、主翼に小さい方を貼るよう指示してありますが、写真で見ると逆なような気がしたのでそのように貼り付けてあります。)


 全体を収めた写真を4枚並べてみたけれど、実機の写真でも飛行中の写真以外あまり見かけないアングルです。

この大きなキットを狭い部屋の中で撮影するのも難しくて背景など粗が目立つ写真になってしまいました。

このキットは両翼のスポイラーと片翼に2枚づつあるファウラーフラップが可動で、それなりに動くのですが、手を離すとパタリと垂れ下がってしまうので、見えないようにテープで固定しながら撮影しました。

スポイラーは可動と言っても3つの穴に差し込んであるだけなので逆さにすると落ちてしまうばかりか、この写真のように上から押さえても浮き上がってしまったりして、かっちりとはできませんでした。


 コックピットはパイロットと操縦桿、シートの背もたれと床板(シートの座る部分は見えないので省略されている。)というあっさりした作りですが、結構鮮やかな計器盤のデカールとオレンジ色のパイロットで完成後に見えるのではないかと期待しましたが、カメラで近寄る範囲では全然見えません。

 部品数が少ないのは良いにしても省略しすぎだろうと思ったエンジンの排気口周りですが、苦労して8基のエンジンに追加工作を施しても写真に撮ると右側の写真の通りなので、モノグラムがここを省略した判断は存外正しかったのではないかと思ったりします。


  右側からの写真を並べました。
  追加した換気口や吊り下げた実験機を照らすライト2か所と、脚庫の扉に追加したライトなどがハード的に手を入れた部分です。

 またデカールのスコアマークはオーバースケールなので実機写真と見比べて4%縮小したデカールを作って貼ってあります。

 まX-15の背面と、NB-52のパイロンの下面にネオジウムマグネットを2個前後に並べて組み込んであるので、X-15はパイロンに吸い付いています。
 

左の写真を見ると分かりますが、国籍マークを貼る位置と方向は実機写真を見て修正してあります


 こちらは左側からの写真です。

 ネットの写真から気が付いたのですが、パイロンの内側側面は前上部の丸い塗り残し以外は真っ黒です。

 機首の「0008」のデカールはオリジナルでは間隔が狭すぎて実機と違うのでデカールを作り直してあります。

 両側の「0008]に挟まれる形でカメラ窓みたいなのが2つ上下に並んでいるのは塗装で再現してあります。
 面白いことに実機写真では、こちら側だけ前側に3つ並んだダクトの下に長いパイプのようなものが突き出ていて、それをステーで支えているみたいなので追加で作ってあります。

 またこちら側だけ前後の3つ並んだダクトの真下、この写真ではちょうど長く突き出たパイプとそれを支えるステーの間あたりに短いパイプのようなものが出ているので追加しました。


 尾翼はこちら側だけ黒の枠取りがあります。

 枠取りの上の褐色のラインと尾翼の上部から尾翼の後縁、「0-20008」の表記の後ろ上部、黒いラインが少し避けて通っている褐色の四角い部分は電子機器がついていたように見え、黒い縁取りはそれを下部の方に引き込む接続線を囲っているように想像できます。

 ここに貼った「0-20008」のデカールもオリジナルは間隔が狭いので作り直して貼ってあります。

 国籍マークの左に脚庫ドアがあってその直前に3つ並んだ後ろ向きのダクトの下の位置に上の写真で説明した「短いパイプ」があります。

 このパイプは1.2ミリの真鍮パイプで、胴体から2ミリぐらい突き出ています。


 最後に下面から見た写真を載せます。

 くっきりした凸モールドで墨入れしなくてもそれなりに見えるし、機体全体にあまり汚しはかけていませんが、下面とエンジン回り、それとなぜだかわかりませんが胴体下面後部に汚れが見えるので写真を参考に汚しをかけました。

 この写真では上で説明した飛び出したパイプとステーの間の短いパイプと後ろ側の脚庫扉の直前の同じ位置に追加した短いパイプがかろうじて見えます。
 
 余談ですが上の写真でキットを支えているツールはUSアマゾン経由で購入したウクライナ製の治具です。

 日本のアマゾンにも同じものが売ってましたが、1万円以上するのでUSアマゾンで購入しました。

 輸送料込みでも半額以下でした。(しかもウクライナから送られてきてびっくりしました。)

 もちろんロシアが侵攻する以前の話なので、今この会社がどうなってしまっているかは不明で心配です。