「プラモデルが好きだ!」 展示室


レベル 1/72 ブリュースターF2A-1 バッファロー
 これも発掘フィルムをスキャンした1枚きり。
 タミヤの48が出たとき、狂喜乱舞したけど、あれって正面から見るとカウリングが横に太りすぎな上に、上から見ると逆に機首から後ろが九七戦みたいに極端に絞ってあってらしくないので、クラエアとスペシャルホビー(だったと思うけど・・)のをストックしてある。

タミヤ 1/48 ブリュースターB339 バッファロー 2019年12月15日製作完了

 バッファローもメジャーな機種だと思うのであるが、まともなキットが少なくタミヤのキットもタミヤの看板が泣くぐらい修正が必要な部分が多い。
 ここに載せたキットはある程度修正ができていると思うけれど、機首部分の断面系の修正が不十分なため仕上がりとしてはイマイチになってしまったので、もう1個つくるつもり。
 バッファローはネット検索しても実機写真は限られたものだけだし、レプリカは残っているようだが実機は現存していないのではないかと思うほど資料が少ないので、無理ないところである。

 タミヤの48はsquadron/signal pablications,inc の資料を参考にとおぼしき詳細な内部構造が売りになっているものの、肝心の外形の詰めがあまく、実機の印象を大きく損ねていると思う。
 このキットで
修正すべき点は2点で、コックピット半ばからカウリングにかけての平面形と、カウリングの正面形と断面形。
 実機の平面形はカウリング後端から防火壁のスリットのあるところまで直線的に絞り込まれて、スリットのところを屈曲点としてスリットから後ろは滑らかに成形されているように見えるが、キットの屈曲点はスリットのラインよりさらに後、スリットとキャノピー前端の中間あたりにあるため、キャノピーからカウリングにかけての滑らかなラインが空き缶を凹ましたような形になっていて見苦しい。
 カウリングの正面形は開口面が少し横に広がりすぎのように見えるし、機銃口の間隔も狭すぎるうえ、実機では胴体の断面形に合わせて上側も下側も側面がそがれて、楕円というより、ダイヤ形の角を丸めたような形でもっとずっと美しい整形なのが、胴体側の断面と相まってキットでは小判形になってしまっていて、全然美しくない。
 今回作ったのは、カウリング後端からスリットまでの絞り込みライン修正はあきらめ、スリットから後ろのラインをパテ盛りして修正したのち、カウリング前端を中心に実機の写真を参考に修正したが断面の削り込みが不十分で、まだもっさりしたバッファローになってしまった。
 サラトガのF2-A用のデカールと機体が1機分余ったので、今度は最初にカウリング後端の断面系から修正してからほかの修正を盛り込むつもりで2機目の48タミヤに取り掛かってます。
 何故1機分余ったかというと、尾輪のタッチアップをするため、洗濯ばさみで尾輪パーツをはさんだら、「パチン!」という音とともにパーツが飛んでしまい、どうしても見つからなかったので、ネットで安く出ていたキットをもう一個いました。
 実際タミヤのキットは実物より全体に太く見えるのであるが、キャノピーから後ろの部分も実機の写真と比べる太目に見えるので、断面の無駄にぼてっとしたところの修正も含めて、サラトガのF2-Aは削ってみてみたい。
 資料が乏しいので断言できないけれど感覚的には胴体下面の断面が翼の後端から後ろほとんど円形というか・・これってもっと卵の形みたいにそがれているような気がするんだけれど・・。
 上から見たラインも風防から後ろの絞り込みが足りないような・・。
 フィンランドの湖だか海だかから上がった実機が現存しているはずだし、現存機はF2A1タイプだけれど防火壁から後ろは一緒のはずなので、タミヤの社員には出張してもらって型を作り直してもらいたいなぁ・・・。
 こんな形に再現されては、昔この飛行機を設計したエンジニアが見たら泣くだろう。(スペシャルホビーのだったか、もう一個物置のストックのどこかに入っているのだが、あっちの方の出来はどうなんだろう・・・)
 こんな感じで盛ったり削ったりしました。

 カウリング後端と、防火壁の隙間の間の黒いのはやすりがかからないように防護で貼ったダイモテープ。
 ・・で、以下写真であるが、風防がクリアで大きいので枠が多い割にはよく見えて細部の再現が映える。

 ただ、上から写真を撮るとやっぱり風防から尾翼までのラインが風防の後端のラインより膨れているし、断面のラインもダックエッググリーンの識別帯ではっきりわかるが、賀茂茄子みたいになってしまって膨らみすぎのような・・。

 輸送機じゃぁあるまいし、空気しか積まないこの部分のラインが風防の絞り込みより膨らんでいるのは変だョなぁ・・。

タミヤ 1/48 ブリュースターF2A-2 バッファロー 2021年1月15日製作完了
 B339 が出来上がったあとで気が付いた追加の修正点は3つで、一つはキャノピーから後ろの胴体を細身に仕上げること、もう一つはプロペラスピナーが液冷戦闘機のそれみたいにエンジン側に大きく広がっていてスカイと黒の塗装では後ろの黒の部分で目立たないのが、銀色に塗ると丸見えなのでそこを直すことと、3つ目はプロペラのカフスが実機のそれと異なって普通のプロペラの根元を少し厚くしたみたいな形になっているところを修正すること。
   出来上がりを並べて比べると小さすぎてよくわからないけれど、特に目立った下半身の肉の付き具合は。例の湖の底から引き上げたフィンランドのB-239の写真を参考に削り込んだので実機に近い形になったと思う。

 同じようなところから撮った写真を2枚並べたけれど、こっちの方が削り込みの効果がわかります。
 左側が以前作った B339 で、右側が今回作りなおした F2A-2 です。
 主翼の後辺りから尾部にかけて左側はぼってり膨らんでますが、右側は削ったので、戦闘機らしい姿に変身しています。
 モーターの取り付け時に機軸に合わせて取り付けられるよう、一体成型されているカウリング後半と胴体の境界を一度組んでから境目に斜め切れ目を入れて分離し、隔壁を新たに追加してモーターの取り付けに正確を期した。
 斜め切れ目を入れた分カウリング側の隔壁のモールドから胴体側に浮き上がるかたちになるのでその厚み分だけ胴体側にプラバンを追加して縁を斜めに削り、組み合わせたときに元の位置とずれないようにした。
 
プロペラ周りはこんな感じで、スピナーは前側に少しパテ盛りして長くし、さらに後ろ側に1ミリ弱に伸ばしてから後端側の径を削って砲弾型にしたけれどもう少し削ってもよかったかもしれない。
 銘板とカーチスエレクトリックのロゴはアクセントになるのでネットの写真からでっち上げてデカールを作って貼り付けた。

 銀塗装の腕がいまいちできれいな仕上がりになっていないけれど、実機の写真もだいぶくたびれた状態なのでまぁこんなものかなぁと・・・。
 キャノピーも大きいし透明度も良いのだけれど、枠が多くて見づらいせいか、計器盤などはよく見えない。
 小型のモーターがあるおかげでプロペラまわすのも昔ほど苦労しなくてよくなった。